呼吸する木桶に住み着く
菌や微生物はその蔵元だけの個性。

木桶

吉野杉がほのかに香る。

ほのかに杉の香りが漂う木桶は目に見えない無数の小さな穴が開いていて、空気や水分を通し呼吸しています。
どんなに手間がかかってもプラスチックではなく木桶による天然醸造にこだわる理由は、自然の恵みであるたくさんの微生物たちが快適に暮らせる環境があり、この微生物や菌が深みのある、角のとれたまろやかなお酢を醸造してくれるからです。

代々受け継がれる
変わらぬ製造法。

熟成

三年以上寝かせた
大吟醸の酒粕。

三年以上寝かせて熟成した酒粕は、まるで赤味噌を通り越してハイカカオの生チョコのように滑らかな濃褐色をしています。もろみを搾り終わった酒粕の中にもたくさんの生きた乳酸菌や酵母菌、こうじ菌が詰まっています。天然保湿因子と言われる多糖類やオリゴ糖、アミノ酸類、ペプチド類を豊富に含み、まろやかで深みのある味になります。

静かな時を過ごす
静置発酵法。

昔ながらの静置発酵法は数時間で完成する速醸法とは異なり時間と手間がかかります。
多くのメーカーが採用する速醸法は効率的で安価ですが強制的に空気を送り込み、短時間で発酵させるので酸味の立った味になってしまいます。

木桶の中の表面の酢酸菌がゆっくりと時間をかけて発酵していく昔ながらの静置発酵は、最低でも1年、長いものだと3年の時間を要します。この時間が造り上げる長期間の発酵・熟成によりうまみ成分のグルタミンをたっぷり含む、まろやかで深みのある味になります。

お酢を始めとする発酵調味料の全ては、乳酸菌や酵母菌などの微生物たちの力によって造られます。
蔵には100年以上前から住みついている菌や微生物がいます。

この菌や微生物の個性がお酢の独特の味や風味・香りの個性となっています。
歴史の積み重ねが他では決して造り上げることのできない独特の深みのあるまろやかなお酢を造り上げるのです。

PAGE TOP